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JAL再生について

2010 年 1 月 20 日(水)23:25 | 日記 | No Comments |

 昨日、JALが企業再生支援機構の下で再建を目指すことが決まりました。まずは3000億円の公的資金を注入されますが、最終的な金額は一兆円を超えてしまうかもしれません。

 僕の地域には「とかち帯広空港」がありますが、この空港に就航しているのはJAL一社だけです。そのために、僕が使う飛行機は殆んどが「JAL」であり、それだけに“JAL”に対する思い入れもあるのですが、その僕ですら「本当にこんなに巨額の税金をJALという会社に注ぎ込んで、本当に良いのだろうか」と疑問を持ってしまうのです

 JALの再建に向けて、京セラの稲盛名誉会長が経営のトップになるようです。しかし、僕は「国が巨額の税金を注ぎ込み、凄腕の経営者にJALの再生をお願いする」という前に「国としてすべきこと」があるのと思っています。

 例えば、国は「JALとANAの所有している飛行機の総数は適正だ」と考えているのでしょうか。日本の何処に空港を配置し、その空港と都市を公共交通機関や高速道路網等でどのように繋ぐのが「一番効率が良い」と考えているのでしょうか。JAL再建と「不採算路線や地方空港」の問題は切り離せませんが、今後どうしていこうとしているのでしょうか。

 未だに、国は「将来における「日本の陸海空の公共交通機網の明確なビジョン」を示さないままなのです。にも拘らず、「JALの再建」を民間人に丸投げしてしまって良いのでしょうか。
 また、これから日航は“大胆なリストラと赤字路線の廃止”等を推し進めていくはずですが、この再建計画だって上手くいくという保証はありません。

 批判も承知の上で言いますが、僕は「JALを潰した方が筋が通ったのではないか」とも考えてしまうのです。当然、潰すとなると相当の混乱もあるでしょうし、その為に巨額のお金が必要になるのも分かっています。しかし、国は“JAL”よりも健全な“ANA”を利用して、今後も必要だと考える「地方空港」を守るという選択肢もあったと思うのです。

 そもそも、ANAと「JAL」両者の経営内容に乖離があるのは、ANAという会社が経営努力をしてきたからなのです。例えば、スチュワーデスの給与一つとっても、両社では平均で年100万円以上の差があります。今後JALは、会社の再生に向け、「航空運賃のディスカウント」をし、利用客を確保しようとするでしょうが、本当にそこに巨額の公的資金が使われても良いのでしょうか。少なくとも、全日空の経営に悪影響を与えることは間違いないのです。

 「冬になり、遊びほうけていた“キリギリス”が、蟻が夏にせっせとためた“餌”を食べて生きながらえ、餌を横取りされた蟻は全滅してしまった」という話になりかねません。

 僕は、今日のブログでJALへの国の対応に疑問を呈しましたが、民主党におかしいと言っているつもりではありません。それは、JALが2兆円を超える借金を作ってしまった責任は、政権与党だった自民党にあるからなのです。このJALの問題だって、自民とは全く総括もしていないくせに、国会の場で「民主党の敵失」ばかりを責め立てている自民党議員を見ていて、僕は本当に絶望的な気持ちになってしまいました。

 国民の生活を考える時、政府が日航に投入しようとする税金に比べたら、小沢さんの4億円の問題なんて「ゴミ」なのです。
 
 そして、そもそも国会議員があんな下らない質問をしなくても、「捜査機関」がきちんと結果を出してくれる問題なのです。

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