第3回定例会

平成18年09月27日-07号

小野寺委員

 それでは、通告に従いまして、順次質問をいたします。

 まず最初に、ファシリティーマネジメントについてお伺いをいたします。

 北海道は、厳しい財政の立て直しのため、歳入確保の一環として、道が保有している不動産、建物等の資産を有効に活用し、新たな収入を見込んでいくという、いわゆるファシリティーマネジメントを推し進めております。

 現在、さまざまな道有財産の有効活用が図られており、例えば、給与費明細や自動車税納税通知書封筒の裏面への広告募集、エレベーターやホームページへの広告、さらには道有施設に対する命名権の募集や庁舎の移転集約、そして、本年度より本庁舎ロビーにコーヒーショップが出店することとなり、テナント料の収入も見込めることとなっております。

 そこでまず、このような取り組みにおける本年度の収入見込み額はどの程度なのかをお伺いいたします。

 次に、ファシリティーマネジメントと職員の福利厚生の関係についてお伺いをいたします。

 私は、昨年、道議会決算特別委員会で、道庁の地下食堂や売店に関する質問をさせていただきました。その答弁の中で、本庁舎内の売店や書店、食堂はもちろん、各支庁のもろもろの広大なスペースは職員の福利厚生を目的とする施設であることから、行政財産使用料条例に基づき、使用料は免除しているとのことでありました。

 しかし、道が推し進めようとしているファシリティーマネジメントの考え方でいうと、幾ら職員の福利厚生であっても、その運営母体は株式会社であり、その株式会社が多額の利益を上げているようであれば、それに見合った賃料を徴収するのが妥当であると私は考えております。

 30年以上、入札を一切行わず、株式会社道職員厚済会1者との随意契約により、広大な道庁のスペースがただで貸し出されていた点は問題であり、何をもって福利厚生とするのかという基準もあいまいな状況の中で、道民が本来得るべき家賃収入が道民の手に入らないというのは、ファシリティーマネジメントという概念以前に、常識的に考えても問題であります。

 そこで、お伺いをいたします。

 昨年の議会議論の中で、互助会において、本庁食堂の運営方策や売店の販売商品の集約化、店舗構成の再編など、各福利施設の運営に関する見直しを行い、契約方法についても検討するとの答弁をいただいたところですが、その後、約1年が経過し、これまでどのように見直しを行ってきたのか、その対応と状況についてお伺いをいたします。

 次に、赤れんが庁舎の有効活用についてであります。

 北海道では、赤れんが庁舎を訪れる外国人観光客が大幅にふえていることを受け、道内各地の特産品をPRするコーナーを設け、情報発信機能を高めるなどの衣がえを図ることとしてきたことは承知しております。

 そこで、赤れんが庁舎1階に出店している売店についてでありますが、これは、道が北海道職員互助会に使用を許可し、互助会が株式会社北海道職員厚済会に経営を委託し、運営されているものでございます。

 この売店の実態ですが、年間40万人以上の方が赤れんが庁舎を訪れているというのに、繁盛しているところを見たことがなく、訪れる観光客の方が売店を頻繁に利用しているとはとても言えない状況であります。

 また、この売店は、福利厚生を目的とした施設であるということから使用料が免除されておりますが、品ぞろえは、職員の福利厚生に寄与しているとはとても思えないのであります。

 観光客のみならず、道庁職員すら利用していないこのお土産屋さんが、福利厚生目的のために使用料免除を認められていること自体、問題があると考えております。

 さらに、道庁赤れんが庁舎と本庁という非常に距離が近い場所において、一方で、家賃を払い、道職員も頻繁に利用するであろうコーヒーショップを経営する株式会社があり、もう一方で、絶好の立地条件にもかかわらず、はやらないお土産屋さんを経営している株式会社が地代免除という破格の優遇を受けているというのは、コーヒーショップを経営する立場から見ても、道民の目から見ても、納得できるものではないと思います。

 そこで、ファシリティーマネジメントの観点から、来年度からでも、特に赤れんが庁舎の売店においては広く民間に開放するような活用を図るべきであると考えますが、見解をお伺いします。

 ファシリティーマネジメントの最後の質問ですが、今後の取り組みについてお伺いをいたします。

 道が保有している不動産などは当然道民のものであり、その財産を道民のために有効に活用していくというのがファシリティーマネジメントの概念であり、道庁職員のために道有財産を有効に使おうとするためのものではございません。私は、ぜひ、道民のために、知事にはこの施策を積極的に推し進めてほしいと考えております。

 北海道も、これまでに、少ないながらも、あの手この手の取り組みにより、歳入の確保をするため大変な苦労をしてきているのは承知しておりますが、今の財政危機の状況を考えると、行財政改革の一環として、さらにこの取り組みを強化すべきと考えております。

 土地を中心に、道有財産の有効活用による歳入確保に危機感とスピード感を持って取り組んでいただきたいと強く願うものであります。

 先月末、地方公共団体における行革の推進のための指針の通達が総務省から知事にあり、福利厚生事業についての点検・見直しと実施状況の公表が明記されていたことを深く受けとめ、この問題に関して、北海道としても積極的に取り組んでいただきたいのです。

 今までの質問を踏まえ、今後のファシリティーマネジメントへの取り組みについて知事の決意をお伺いいたします。

 次に、北海道における教職員の人件費等について質問をしてまいります。

 まず、北海道の教職員の給与の実態について質問させていただきます。

 北海道の教職員全体が受け取っている給与の総額は年間幾らであり、その中で教員に支払われている国庫支出負担金等の内訳はどのようになっているのか。その中で、国が国庫負担金の算出ベースとしている定数と基準の給与並びに実際の教職員の人数の実態はどのようになり、また、算定基準額よりどれぐらい多く道民が給与として教員にお金を支払っていることになるのか。また、その差額は、教員の給与を道独自で議論する際に欠かせない重要な問題であると考えますが、北海道における国庫支出負担金に係る算定基準額と実際に支払われている給与の差額は、他府県と比べ、どのような状況なのかをお伺いいたします。

 次に、今後の教職員の給与等の問題についての道教委の対応について、道が推し進めていく行財政改革も念頭に入れ、以下、お伺いをしていきます。

 まず、教職員の給与や定数等についての道独自の取り組み状況と今後の対応についてでございますが、職員給与に関する制度が変わり、自治体の裁量権で教職員の給与等を決められることになりました。

 このことにより、現在、東京や神奈川では、教育委員会が、給料表の見直し、中小と高校の給料表の統一、教職員調整額の勤務実態に合わせた支給等、各手当に関する教育委員会の考え方等について教育委員会として独自に考えをまとめ、人事委員会に申し入れをしているという事実がございます。

 私は、今までの道教委の給与問題等への対応は主体性に欠けていたと感じております。道教委は、早急に、行財政改革という視点を持ちながら、地域に即した、道民も納得できる教員の給与体系を考えていくのはもちろん、教員の定数についても主体的に考え方をまとめる必要があるのではないかと考えております。

 今後、行財政改革の観点から、定数管理をどのように推し進めていこうと考えているのか、お伺いをいたします。

 また、定数削減や給与の優遇措置の見直しについては、本年8月31日、総務事務次官から通達があったところであり、給与の適正化に向けたこれまでの道の取り組みについて、そして今後の取り組みについても、この通達をもとに意見をお伺いいたします。

 また、私は、道教委の職員だけでこの問題を議論するのではなく、有識者等の第三者的な意見も入れて給与制度等を考察し、これらの議論を踏まえ、道教委がみずからしっかりと見解を持ち、今後は道教委としての考えを人事委員会にしっかりと申し入れしていくべきであると考えますが、見解をお伺いします。

 また、私は、教職員の給与体系や職員数に関する道教委の考え方は、知事部局と同様に、広く道民に公表すべきであり、それが道教委の責務であると考えております。既に教育委員会独自の考えを公開している自治体もあり、道教委も北海道における教員の給与や定数に関する考え方を道民に伝える必要があると考えておりますが、あわせて教育長の見解をお伺いいたし、次の質問に移ります。

 次に、札教研問題についてでございます。

 昨年の第3回定例会で、私は、札幌市内の教員が札幌市教育研究協議会なる任意団体に外勤扱いで常勤をしていた問題について質問をさせていただきました。

 この質問の中で、給与の返還、全道各地の任意団体の実態調査と対応、外勤の取り扱いについての検証、県費負担教職員の配置基準等について、見解、対応を求めたところでございます。

 それでは、以下、質問を続けてまいります。

 まず、そもそも、この札教研問題が起こった原因はどこにあると道教委では考えているのか、お伺いをいたします。

 次に、札幌市から北海道への給与の返還に関してお伺いをいたします。

 札幌市教委は、道教委に対し、当該職員の給与を自主的に返還するというふうに申し出てきたとのことでありますが、道教委が札幌市教委と話し合いを行った過程で、当初、道教委と市教委の間でこの問題に関しての認識にずれはなかったのか、お伺いをいたします。

 また、現在において、両者のこの問題に関する認識はどのようになっているのか、お教えください。

 あわせて、道教委に対しての市教委の申し出はどのような内容であり、その申し出に対し、道教委はどのような対処をするおつもりなのか、お答え願います。

 次に、札教研以外の任意団体についてでございますが、全道には札教研のような任意団体が各地に存在している状況がございます。

 私は、それらの団体の会則や予算、決算等を調査いたしましたが、ずさんな予算、決算、問題のある会計処理等が多々見受けられたところでございます。それらの任意団体には道の補助金等が入っているにもかかわらずです。

 もし、それらの団体での教職員の作業を、専従でなければ外勤として道教委が認めるというのであれば、道教委は、それらが任意団体であっても、その内容をしっかりと把握する必要があるのは当然です。見解をお伺いいたします。

 さらに、道教委は、道内の教職員の服務規律の徹底、定数加配の執行管理の徹底、外勤、研修に関しての明確な規定を早急に策定する必要があると考えますが、教育長の見解をお伺いします。

 札教研問題に関する最後の質問でございますが、今回、札幌市から、業務に従事していなかった部分を給与から返還されるというのは異例のことであり、このような異例の返還金に関しては、知事の承認を得た後、議会の議決を要するものと認識しております。いつ、この当該事案が議会に諮られる予定なのか、お伺いをいたします。

 最後に、北海道の聾教育について質問をさせていただきます。

 昨年の定例会で聾教育の問題について質問をさせていただきました。聾の幼稚部、小学部、中学部において手話で授業ができる教員がほとんどいない実態を指摘し、手話の活用状況の把握や学校における手話研修の必要性について道教委の見解を認識した上で、手話を積極的に活用する取り組みを進めるという答弁をいただきました。その後、道教委の対応と現在の認識を再度お伺いします。

 次に、現在の教職員の手話の習得状況についてお伺いいたします。

 昨年、私が質問した段階においては、全国の聾の幼稚部、小中学部において手話で授業ができる先生の割合が平均で50%だったのに対し、北海道立の聾学校に関しては平均で12%にも満たないこと、また、手話で授業ができる先生が一人もいない学校があることを指摘させていただきました。そして、その改善を求めたところでございます。

 手話のできる教職員をふやしていくと第3回定例会においてお答えをいただき、その取り組みの一環として、教員のみならず、保護者をも対象にした手話研修が全道の聾学校で本年4月から導入されたと認識をしております。

 そこでお伺いしますが、この取り組みによる成果として、手話のできる教職員の状況はどのようになったのか、お伺いをします。

 また、手話研修の導入は高く評価するところではございますが、実際には、学校ごとに行われている手話研修はその内容やレベルがばらばらであるのが現状であり、学校ごとに研修の成果に大きな差が生じている懸念を払拭できないでいるのであります。

 私は、全道の聾学校で一定の成果が上がる独自のカリキュラムを、道教委主導のもと、特殊教育センターや研究者、教員の力を結集させ、聾の方の意見も聞きながら、一刻も早く作成すべきであると考えますが、見解を伺います。

 聾教育に関する最後の質問として、今後の取り組みについてお伺いをいたします。

 聾学校の教育現場において手話を積極的に活用した教育活動を推し進めていくためには、新たなカリキュラムの作成や手話のできる教員の配置など、クリアすべき課題がたくさんあるのが現状であり、ほとんどの府県においてその問題解決に向けて有効な手だてを打てないでいるというのは、私も承知をしております。

 しかし、私は、今こそ、北海道が全国に先駆け、道独自にこの問題の解決のために汗を流し、聾教育の発展のため、聾学校で学ぶ子供たちのために思い切った取り組みを行っていく必要があると考えております。

 北海道教育委員会は、今までの本道における聾教育をしっかりと検証し、他府県での先駆的な取り組みや海外における聾教育の動向をもしっかりと見据え、北海道の聾学校で学ぶすべての生徒のために、北海道独自の、日本に誇れる聾教育を確立していただきたいと強く願っております。

 今後、道教委として、手話を積極的に導入した教育の取り組みについてどのように推し進めていく考えなのか、教育長の強い決意を込めた答弁をお聞かせください。

 以上、私の質問を終わります。

知事高橋はるみ君

 小野寺議員の質問にお答えをいたします。

 最初に、ファシリティーマネジメントに関し、まず、赤れんが庁舎の売店についてでありますが、設置当初は職員の福利厚生を目的として出店したところでありますが、最近は多くの観光客などが訪れており、土産品などの品ぞろえが多くなっているものであります。

 現在、本庁舎1階ロビーと赤れんが庁舎への来庁者の動向を踏まえた機能の見直しを行っているところであり、コーヒーショップの出店など、新たな民間開放の観点から、赤れんが庁舎の売店についても、明年度からの公募に向けて取り組んでまいりたいと考えております。

 次に、今後の取り組みについてでありますが、道といたしましては、行財政改革の取り組みの一環として、民間の経営感覚の視点に立ったファシリティーマネジメントを本年度から本格的に導入したところであり、これまで、道が有する資産を活用した広告募集や庁舎の移転集約など、さまざまな取り組みに着手してきたところであります。

 こうした取り組みは、職員の意識改革や歳入の確保のみならず、企業活動にもメリットがあるものと考えており、今後においても、広告事業の拡充を図るほか、資産の売却についても、インターネット入札や証券化の手法の導入など、知恵と工夫を凝らした検討を進めるとともに、福利厚生施設についても、ファシリティーマネジメントの観点から、しっかりと点検・見直しを行い、道有資産のさらなる有効活用に努めてまいります。

 なお、今年度の取り組みによる収入見込み額などについては、担当の部長が答弁をいたします。

 以上でございます。

総務部長原田淳志君

 ファシリティーマネジメントに関しましてお答えをいたします。

 まず、今年度の取り組みによる収入見込み額についてでございますけれども、道有財産の有効活用方策として、ファシリティーマネジメントに関し、現在募集中のものも含めました見込み額で申し上げますと、庁舎の移転集約により約2900万円、道有施設の命名権の募集により約3200万円、その他広告事業等で約700万円、合わせて約6800万円を現時点では見込んでいるところでございます。

 次に、本庁売店などの福利厚生施設の見直しについてでございますけれども、互助会におきましては、これまで、本庁売店のクリーニングや書籍部門を売店内に集約し、レイアウトの改善などをしているところでございますが、いまだ見直しが図られていない箇所もあり、互助会に対しては強く指導するとともに、他の福利厚生施設の見直しにつきましても、スピード感を持って対処してまいりたいと考えております。

 なお、互助会におきます契約方法につきましては、競争性、透明性、公平性や福利サービスを確保する観点から、平成20年度を目途にプロポーザル方式による公募を行うものと承知しているところでございます。

 以上でございます。

教育長吉田洋一君

 小野寺議員の御質問にお答えいたします。

 初めに、教職員の人件費などに関しまして、まず、給与の実態などについてでございますが、平成16年度の人件費決算額で見ますと、給与費の総額は約4699億円となっており、その財源内訳につきましては、国庫負担金で約1275億円、交付税で約3082億円、その他高等学校授業料などの特定財源で約113億円となっており、道費の負担となっております額は約229億円となっております。

 この道費の負担となっております要因の主なものにつきましては、平成16年度の地方財政計画による大幅な一般財源縮減に伴う地方交付税の減少による影響額として約43億円、国庫負担金算定基準との単価差によるものなどで約173億円、高等学校の小規模校への教職員加配措置分などとして約13億円となっております。

 次に、義務教育費国庫負担金の積算上の給与単価と教職員の平均給与などの比較についてでございますが、国庫負担金の給与単価は692万円でございまして、道の平均給与は722万円となっております。

 また、5月1日現在の標準法定数は3万6114人でございますが、これに対しまして、実人員は3万6020人となっておりまして、標準法定数が94人上回っている、こういう状況にございます。

 また、国庫負担金の積算上の額と、これに係ります実際の負担額とを対比いたしました他府県の状況については承知しておりませんが、道におけるそれぞれの給与単価などと人数から積算されました総額を比較いたしますと、国庫負担金積算上の額は約2500億円、これに対しまして、道の支給総額は約2600億円となりまして、その差は約100億円と試算されることになります。

 次に、行財政改革に関しまして、定員管理の進め方についてでございますが、教職員の定数につきましては、これまでも標準法に沿った適正配置を行ってきておりますが、今後、国の定数改善の動向や児童生徒数の推移を見きわめますとともに、さらには、高校配置の再編整備の動向なども十分踏まえながら、各学校の実情などに配慮し、退職教員の再任用や、期限つき教員、時間講師の活用を含め、適正な配置に努めてまいります。

 また、標準法の対象外となっております道立学校の公務補、事務生、調理員などの職種につきましては、児童生徒のかかわりなどを含めた業務の実態調査を行い、現在、その分析を行っているところでございまして、今後、調査結果を踏まえ、効率的な学校運営に向けた技能労務業務のあり方について鋭意検討を進め、適正な配置に努めてまいります。

 次に、給与の適正化についてでございますが、道教委におきましては、道が厳しい財政状況にありますことや、平成16年度以降の人事委員会の報告の中で給与制度のより適切な運用について言及されたことから、知事部局とも連携をいたしまして、学校職員の給与の適正化を進めてきたところでございまして、平成16年度においては、退職時の特別昇給、僻地学校に勤務する職員に係ります昇給短縮措置、採用時の昇給短縮措置をそれぞれ廃止し、平成17年度には、初任給の1号俸上積み措置を廃止し、平成18年度には、社会経済情勢の変化などを踏まえ、特殊勤務手当などの見直しを行い、夜間課程勤務手当などの4手当の廃止、多学年学級担当手当などの3手当の支給額の縮減を行ってまいりました。

 今後におきましては、「新たな行財政改革の取組み」の改革工程表に位置づけられました給与の適正化項目について、知事部局と連携を図りながら、鋭意検討を進めてまいりたいと考えております。

 次に、教員給与の検討についてでございますが、平成15年に行財政改革の推進などを目的といたしまして、庁内に設置をいたしました教育行財政改革検討委員会の中に教員の給与検討部会を設けまして、学校職員の給与の適正化に向けて検討を行ってきているところでございます。

 この間、国立学校準拠制廃止後における教員給与のあり方につきましても検討を行ってきたところでございまして、平成16年には、教員給料表のあり方について人事委員会から意見を求められ、申し出を行っております。

 給与構造など給与の根幹にかかわる事項につきましては人事委員会の勧告事項ということでございますが、現在、文部科学省では、中央教育審議会初等中等教育分科会に教職員給与のあり方に関するワーキンググループを設置いたしまして、人材確保法のあり方、教員給与のあり方などについて検討を進めておりますので、道教委といたしましても、こうした国の動向に十分注意をいたしますとともに、他府県の取り組みなども参考にしながら、引き続き、給与検討部会において教職員の給与のあり方などの検討を行ってまいりたいと考えております。

 また、知事部局や人事委員会に対しまして、必要な情報提供や意見の申し入れなども行ってまいりたいと考えております。

 さらに、教員給与などの道民の皆様への情報発信についてでございますが、教職員の給与や職員数につきましては、現在、道の人事課のホームページで、「道職員の給与・道職員数のあらまし」の中で、あわせて掲載をしているところでございますが、道教委といたしましては、教職員の給与などについて広く道民の皆様に公開することは大切なことと考えておりますので、今後、道教委のホームページにも、教職員の給与の仕組みや職員数などについて掲載をしてまいりたいと考えております。

 次に、札幌市教育研究協議会に関しまして、まず、いわゆる札教研問題の背景についてでございますが、道教委は、これまで、教職員の外勤の取り扱いを含めた服務全般について市町村教育委員会に指導を行ってきたところでございますが、札幌市教育委員会におきましては、このたび問題となっております教育研究団体の業務のうち、給与負担の対象とならない庶務・会計業務を含め、外勤命令などにより職務を命じていたことがその背景にあるものと考えているところでございます。

 次に、道教委と札幌市教育委員会の認識についてでございますが、道教委におきましては、これまで、教職員が教育研究団体において勤務時間中に庶務・会計業務に従事することは認めていなかったところでございますが、札幌市教育委員会は、札教研事務局業務における庶務・会計業務については、当初、研究・研修業務と一体である、こういう見解を示していたところでございます。

 その後、文部科学省の方から道に国庫負担金の返還を求められ、道教委といたしましては、札幌市教育委員会に対しまして、道が負担すべきでなかった給与の返還を求め、協議を行ってきたところでございます。

 今般、札幌市教育委員会におきましては、県費負担教職員が勤務時間中に庶務・会計業務に従事することは適切ではないとの認識に至ったところでございます。

 このことから、札教研事務局業務のうち、庶務・会計業務につきましては、県費負担教職員が勤務時間中に従事すべきでなかったという点で、私どもと認識を同じくしているものでございます。

 次に、札幌市教育委員会からの申し入れの内容などについてでございますが、札幌市教育委員会から、9月8日に、札教研事務局業務のうち、道が負担すべきでなかった給与として、平成12年度から平成17年度までの各4名の教員に支給した給与のうち、庶務・会計業務に従事しておりました時間に係る給与相当分、3459万1601円を自主的に返還するとの申し入れがございました。

 現在、この申し入れにつきまして、返還額の積算方法などについて精査を行っているところでございまして、道教委といたしましては、返還の受け入れについて、できるだけ早く判断をしていきたいと考えております。

 次に、教育研究団体の運営などについてでございますが、このたびの札教研問題にかかわって、道内の類似の教育研究団体の設置形態や管理運営などについて調査を行いましたところ、議員が御指摘のとおり、会計処理などにおいて適切さを欠く面が見受けられました。

 このため、道教委といたしましては、道の補助団体につきましては、補助目的に沿って適切な取り扱いが図られるよう指導を行いますとともに、その他の団体においても、補助金交付者であります市町村教育委員会を通じて適切な指導が図られるよう、指導助言を行ってまいりたいと考えております。

 また、現在、教員の教育研究団体業務に従事する場合の服務上の取り扱いにつきまして検討を行っており、早急に取りまとめますとともに、教職員の服務規律の一層の徹底を図るため、外勤の定義や校外研修の計画書等の様式などを定めて市町村教育委員会に示すなど、その趣旨を徹底していきたいと考えております。

 また、教職員の定数配置に関しましても、配置の趣旨に沿った活用がなされるよう指導の徹底を図りますとともに、職員の学校訪問時に執行状況の確認に努めていきたい、このように考えております。

 次に、今後の取り組みについてでございますが、ただいまも申し上げましたけれども、道教委といたしましては、教員が教育研究団体の業務に従事する場合の服務上の取り扱いについて早急に取りまとめ、道立学校はもとより、市町村教育委員会に示し、服務規律の一層の徹底を図りますとともに、教育研究団体をめぐる今回の事案を踏まえ、改めて市町村教育委員会に文書を発出するなど、再発防止に努めてまいりたいと考えております。

 なお、札幌市教育委員会からの返還の申し出の取り扱いにつきましては、先ほど申し上げましたように、現在、精力的に精査を行っているところでございますが、受け入れにつきましては、知事部局と協議の上、早期に判断をして、遅くとも次期定例会を目途に提案できますように取り進めてまいりたいと考えております。

 次に、北海道の聾教育に関しまして、まず、これまでの対応などについてでございますが、聴覚に障害のある幼児や児童生徒が体系的な言語を身につけ、意思の相互伝達能力を高めていくためには、本人や保護者の意向を十分に踏まえながら、一人一人の障害の状態や発達段階などを考慮して教育を進めていくことが大切であると考えております。

 道教委といたしましては、児童生徒などの指導に当たりまして、コミュニケーション手段の選択、活用を適切に行うことや、手話に関する校内研修の充実について、各聾学校に対し指導を行いますとともに、道立特殊教育センターなどと連携をいたしまして、本年3月に手話研修の手引を作成して、各学校での活用を促してきているところでございます。

 次に、教職員の手話の習得状況などについてでございますが、すべての聾学校において手話に関する校内研修などに取り組んできているところではございますけれども、幼小中学部の教職員の中で、日常生活において意思疎通が可能な程度に手話を身につけている割合は、本年8月現在で、全体の29.2%、授業において支障なく手話を活用できる割合は14.4%となっておりまして、道教委としては、さらにこの割合を高めていくことが必要だと考えております。

 このため、教職員の手話の習得状況を定期的に調査をして、結果のフィードバックを通じて、各学校の主体的な取り組みを促しますとともに、特殊教育センターや障害者団体などと連携を図りながら、モデル的な研修プログラムを作成するなど、各学校の研修がより一層充実するよう努力をしていきたいと思います。

 最後に、今後の取り組みについてでございますが、手話を活用した教育活動を進めるに当たりましては、児童生徒などの状況に応じた手話の用い方や、学習集団の組み方などの課題があり、他県の実践におきましても指導の難しさが指摘されているものと受けとめております。

 このようなことから、道教委といたしましては、聾学校における日本手話を含めた効果的な手話の活用方法について、先駆的な実践研究を行う学校を数校指定して、特殊教育センターや大学、障害者団体などと連携を図るとともに、道外の取り組み例なども参考にしながら、これらの課題の解決に向け、全国に誇れる研究成果が得られるよう取り組みを進めていきたい、このように考えております。

 以上でございます。