第4回定例会
平成19年12月04日-04号
小野寺委員
まず冒頭に、道職員の不祥事に関して知事にお伺いをいたします。
昨日、旭川土木現業所の職員が、道営住宅の修繕業務委託の指名競争入札をめぐり、入札予定価格及び指名業者名を漏らしたとして、道警旭川方面本部に逮捕されるという事件が発生しております。
新しい入札制度が始まったばかりであり、また、函館水産試験場長の収賄容疑に続くもので、極めて遺憾であります。たび重なる不祥事についての知事の認識と再発防止策についてお伺いをします。
続きまして、以下、通告に従い、知事及び教育長に質問を行います。
まず、北海道における行財政改革の取り組みについてお伺いをします。
北海道の財政は危機的状況にあると言われ続けてきましたが、今回の財政立て直しプランの見直し案を見ると、道財政はいよいよ土俵際まで追い詰められた感があります。
当初の2年間の集中対策期間内であるこの時期に、従来のプランを修正せざるを得ない状況に陥ったこと自体が異常事態であると思いますが、それ以前に、本プランは既に2度も見直しをかけたものであり、従来からの財立てプランそのものが本当に信用に値するものであったのかどうか、今となっては疑念を持たざるを得ません。
さらに、今回の新しい財政立て直しプランを見て、私の率直な感想ですが、道庁より道民に負担を強いるプランなのではないか、従来のプランの目的があいまいになっているのではないか、将来起こるかもしれないリスク、例えば、債務負担行為や公社、公営企業等に対するリスクを全く考慮していないばかりか、歳入の見通しを甘く算出し過ぎているのではないか、そして、その結果として、道民のためというよりも、道庁本位のプランになっており、道民に納得いただけないプランとなっているのではないか、私が新しいプランを見て受けた印象はこのようなものでした。
私は、もし道庁が本気で道民の理解を得たいと思っているのであれば、道庁が道民に負担を強いる前に、まず、道庁みずからが血を流すような行財政改革を行うのは当然であり、その結果、道民が理解をして、初めて道庁を応援してくれるのだと思っております。そして、そのような行革を北海道が断行する中で、財政立て直しプランは推進されるべきものです。
しかし、今回の新しい財政立て直しプランは、道庁がどのように行財政改革を行っていき、その結果として、道財政はこうなるという行財政改革の骨格すら明らかにせず、行革も進んでいない中で、従来のプラン以上に道民がより多くの痛みを受ける内容となってしまっております。
そこで、以下、この新しい財政立て直しプランについて、道民の視点で質問をいたしますが、これらの質問は、必ず高橋知事を応援することになるのだという信念のもとに質問をいたします。
まず、ローリング予定の新しい道の財政立て直しプランですが、従来のプランとは大きく異なる点がございます。
そもそも、高橋知事は、最初に財政立て直しプランを策定した際、平成26年度までに、道財政の収支をプラスにして、道債残高をどんどん減らしていける、健全で持続可能な財政状態にすることを道民に約束しました。
しかし、この新しいプランでは、最終年度においても財政収支が赤字のままであり、道財政を持続可能な財政状態にするという、そもそもの目的自体がなくなっております。
知事には、道民に対して平成26年度までに行えるとした約束が一体どれぐらいずれ込むことになるのか、北海道が倒産してしまうかもしれないと不安に感じている道民に対して、いつまで行財政改革の痛みに耐えなければならないのかをきちんと説明する責任があると思うのです。
そこで、知事にお伺いしますが、当初の財政立て直しプランの目標であった道財政の収支の均衡が達成される時期はいつごろになるのか、お伺いをいたします。
行財政改革の次の質問に移りますが、私は、今回見直される財政立て直しプランの目玉は、道債残高を6000億円減らし、5兆円にする点だと思っておりました。
しかし、さきの我が会派の代表格質問で明らかになったように、道債残高の5兆円という額は、あくまでも財政立て直しにおける結果であり、目標の額ではないとの答弁をいただきました。
そこでお伺いしますが、5兆円が、あくまでも財政健全化を推進していく上での単なる通過点における額だとすれば、当初のプランにおける持続可能な道財政にするため、最終的に道債残高をどれぐらい圧縮するおつもりなのか、お教え願います。
また、新しいプランで示したとおりに道債残高を減らすには、債券の発行を抑制しながら、本道経済への影響を考慮し、投資も続けていくという難しいかじ取りを道は行っていく必要があります。
そこで、例えば建設業について申しますと、普通建設事業費の歳出決算総額に対する比率は、北海道では24.6%であり、全国でも11番目という、決して突出した数字ではありませんが、もし、新しいプランどおりに投資的経費が削減され続けると、平成26年度における普通建設事業費の比率が14%台までに落ち込み、その減少率は4割を超えてしまうのであります。他府県が骨太方針を基本に予算編成したと仮定した場合、平成26年度までの減少率は全国一となってしまうことを強く指摘しなければなりません。
私は、建設業を特別に保護しろと言うつもりはありません。しかし、普通建設事業費を全国一高い比率で削減するということは、本道の全生産額の8.5%、1兆6700億円の道内の建設業に壊滅的な被害を与えることになり、このことは、本道の産業構造までも変えてしまうほどの大きな影響を与えるのは間違いないのです。
そこでお伺いしますが、知事は、現在の北海道の産業構造を特異な形に変えてまでも、目標ではない道債残高を5兆円にするために、平成26年度まで計画どおり財政再建を断行するおつもりなのか、決意のほどをお聞かせください。
また、建設業のみならず、財政立て直しプランが本道経済や経済構造に与える影響に対して、このプランはどのようにその影響に配慮し、経済活性化と財政立て直しの整合性をとっているのか、お教えください。
さて、知事は、就任当初から道財政を立て直すと明言されておられました。しかし、道庁においては、今なお行財政改革が道民の納得のいく形で進んでおらず、また、多くの税金のむだ遣いが存在をしております。道民とともに行財政改革の痛みを分かち合える状況にはほど遠いのです。
以下、道民から見て、税金のむだ遣いに映る道庁の実態について質問しますが、この2年間の集中対策期間に本気で給与や経費、組織の見直しをしてきたのであれば、これから私が行う質問はそもそも存在しないはずです。現段階においてもこのような質問をしなければならないのは、道庁において行革が進んでいない証拠であることを強く指摘し、質問を続けます。
まずは、技能労務職の職務の変更についてお伺いします。
民間とは比べ物にならないほどの高い給与をもらっていた技能労務職の職員が、ことしの4月から、職務を変更し事務職となっております。しかし、例えば、本庁の警備を行っていた技能労務職員は、事務職になったにもかかわらず、実態として、制服を着て警備員をやっているのではないかと危惧しているところでございます。
そこで伺いますが、事務職に職務を変更した道庁の警備を行っていた技能労務職員及び職務を変更した全技能労務職員の勤務実態はどうなっているのか、お伺いをします。
さて、行革の一環として行われた技能労務職員の事務職への職務変更に伴い、例えば、道庁の警備においては、民間に業務が移譲され、さも警備業務の経費が下がったような印象を道民に与えていますが、実態はどうなのでしょうか。
もし、今までの技能労務職員が事務職の仕事をせずに警備の仕事を続けているのであれば、民間に移譲した警備の費用分と合わせて、民間移譲で済む以上のコストがかかっているわけであります。
また、この職務変更により、技能職の職員が警備の仕事をしているにもかかわらず、事務職として給与をもらっているのであれば、同じ職務で給与が上がった計算になり、結果として、道民はトリプルで意味のない支出増を強いられている計算となります。
そこでお伺いしますが、事務職でありながら、制服を着て警備を行い、事務職の給与をもらうことに関して何ら問題はないと考えるのか、また、この技能労務職の事務職への職務変更により、業務の民間移譲や給与の見直し等を合わせ、結果的に道庁全体で負担増になってしまっているのではないのか、お伺いをします。
さらに、行革の目的とは相反する、一般常識では理解しがたい支出増を道民に押しつけているこの現状をどのように考え、今後このような現業の問題点を改善していくお考えなのかをお伺いいたします。
次に、苦情審査委員制度についてお伺いします。
私は、この制度には非常に問題があると思っています。この制度は平成11年度から北海道に導入され、現在も、道政相談センターには苦情審査委員という、知事が委嘱をした委員が2人いらっしゃいます。私は、この弁護士と家裁調停員のお二人に関し、文句を言うつもりはないのですが、この苦情審査委員制度が不透明で、道民の感覚からはほど遠いものであることを指摘しなくてはなりません。
まず、苦情審査委員をサポートする専門調査員についてですが、現在、2人の苦情審査委員のために、2人の道庁職員のほか、さらに委員に1人ずつ専門調査員という特別職非常勤の職員が委員の仕事をサポートしているのであります。
さて、この調査員の給与ですが、週に2日の勤務だけで月に13万円以上もらっております。これは、毎日、パートやアルバイトをされている多くの道民の方々にとっては考えられない金額なのではないでしょうか。
なぜこのようなことになっているのかを調べると、苦情審査委員制度ができた平成11年度当初は、調査員も忙しく、週3日間勤務していたが、平成12年度からは、仕事量が減って週2日の勤務になったにもかかわらず、給与は当初の週3日分のまま支払い続けていたからだと判明をいたしました。
そして、驚くことに、現在までの7年以上、週2日しか勤務していない調査員に対し、週3日分の給与を払い続けていたのです。
道民は、2人の調査員が勤務していない分の給与を総額で1000万円以上払っている計算になります。これを税金のむだ遣いと言わず、何と言うのでしょうか。
苦情審査委員制度とは、道政に関する道民の苦情を審査、処理する制度ですが、今後、この件に関し、苦情審査委員に対して道民から苦情が殺到しないか、心配でなりません。(発言する者あり)苦情審査委員、専門調査員を委嘱した知事として、この現状をどうお考えになるのか、お伺いします。
また、勤務実態がない部分の給与の約1000万円を支給してしまっていることに関してどう対処するのか、お伺いをいたします。
さらに、このように優遇された調査員の採用実態についてですが、採用は、募集ではなく、苦情審査委員の推薦で任用されております。しかし、専門調査員を推薦する苦情審査委員の任期が2年であるにもかかわらず、任期が原則1年である調査員が7年以上も勤務しているのはおかしな話ではないでしょうか。
条例によれば、調査員は、行政に関し、すぐれた見識を有する者のうちから知事が委嘱することになっておりますが、2人の調査員の経歴を見ると、1人は大学院生、もう一人は、大学を卒業後、普通の会社にお勤めになっていた方で、果たして条例で言う条件に当てはまるのか、甚だ疑問です。道民の税金で多額の給与を払っているのであれば、採用も厳正に行わなければならないのは当然です。
そこでお伺いしますが、これら調査員の採用に当たっては、どのような基準で採用し、その方法に問題はなかったのか、お伺いをいたします。
さらに続けますが、財政立て直しのために、道庁職員については今まで10%の給与カットを行ってきました。しかし、この苦情審査委員と専門調査員に関しては給与のカットは全く行われておりません。道政相談センターに勤務する特別職非常勤の苦情相談員に関しても同様です。
知事が、聖域を設けず行財政改革を行うとかけ声をかけている中で、給与をカットしない職があったでは、道民に示しがつきません。
現在に至るまで給与カットが行われない聖域が存在していたこと自体、問題でありますし、給与カットを行うべき職員と行わない職員の基準が今なお明確になっていないことに関し、どのようにお考えになるのか、見解を伺います。
さらに、苦情審査委員制度には多額の税金がつぎ込まれております。週2日勤務の苦情審査委員2人に年800万円、調査員2人には320万円、2人の道職員には約1300万円が支払われ、経費も入れると、苦情審査のために1年に2500万円もの税金がつぎ込まれているのですが、昨年度の実績で見ると、審査を実施した苦情件数は12件にとどまります。
つまり、苦情審査1件にかかるコストが200万円を超える計算になります。本年は、さらに審査すべき苦情が減少しており、1件にかかるコストはさらに増加するものと思われます。
道は、行財政改革を推し進める中、1件の苦情審査に200万円以上使っている場合なのでしょうか。費用対効果の視点から見ても問題があるのは明白です。
そこでお伺いしますが、苦情審査委員などという制度がない県が多数ある事実を踏まえ、私は、苦情審査委員を2名、スタッフを4名、通年で置く必要性を感じませんし、財政難にあえぐ本道においては、苦情審査委員制度そのものの抜本的な見直しが必要であると考えますが、見解を伺います。
次に、道庁における行財政改革を進める組織について、以下、お伺いをします。
今私が質問した道庁の技能労務職や苦情審査委員制度の問題点から見てもわかるように、本道には、道民が不満に思う税金のむだ遣いがたくさんあります。
しかし、本来であれば、私が指摘をする前に、道庁みずからが行財政改革を行っていなければならないと考えているところでございます。
道庁は、この期に及んでも、抜本的な組織の見直しすらせず、職員の手当、公宅の問題にも抜本的に手をつけず、職員数の適正化や技能労務職員の職務がえも小手先だけの見直しによって行われ、さらに道民の負担をふやし、給与カットすらしない職が存在し、非常勤職員や臨時職員の配置や給与の適正化も行わず、北海道の行革とは、かけ声ばかりの改革なのではないでしょうか。
現在、北海道の多くの企業が経営不振にあえいでおりますが、それら企業の、文字どおり血を流すような徹底的な経営立て直しとは比べ物にならないほどの低次元での改革しか道庁が行えていないのはなぜなのでしょうか。私は、知事にいま一度考えていただきたいのです。
私は、道の財政状況を考えると、今の時期に、議員が単発でおかしな支出を見つけ、それを改善している場合ではないと思っております。そして、そんな悠長なことを言っている場合ではないのは、知事が一番御承知のはずです。
改革の先進県と言われている三重県では、県庁に経営という理念を導入し、各部局長が、民間会社で言う取締役として政策の実施と組織経営に当たるよう、権限の拡大とあわせて、財政課を予算調整課に改組し、組織編成権は人事課から行政改革担当部門に移管するという総務部門の画期的な改革を行い、行財政改革におけるPDCAサイクルの確立を行っております。そして、全国においても、既に半数に及ぶ県が同様の組織改革を断行しております。
私は、道庁がこれから行う行財政改革を道民の皆さんに理解していただくために、今こそ、道庁が行財政改革の具体の対策と効果額をセットとした行革の情報を早急に発信し、道民と道庁がスクラムを組み、行革を推し進めていける環境をつくらなければいけないと考えております。
そして、そのために、行革の企画、立案、決定が一体となり、スピード感を持って行革を行うことのできる組織の再構築が重要であると考えております。北海道が、今後、フルコストでのPDCAサイクルの導入を予定しているのであれば、なおのことでございます。
行財政改革にいち早く取り組んだ三重県のように、高橋知事が先頭に立って、行革の推進をしっかりと評価する仕組みをつくるとともに、組織論を含め、道庁の経営をコントロールする組織を来年度の組織機構改正においてつくるべきではないかと考えますが、知事の見解を伺います。
次に、教育長に、教職員の健康診断についての質問をしていきます。
今回、私は、道立高校の教職員の健康診断が理由で学校を臨時休業にしている事実を知り、愕然としました。しかし、教職員の、自分たちの健康診断を受けるからという一方的な理由で学校を臨時休業にして、生徒から授業を受ける権利を奪ってはいけないと思っております。
そこで伺いますが、道立の学校において、教職員の健康診断のためという理由で臨時休業になっている学校は全道でどれぐらいあるのか、お聞きをします。
また、このような学校の職員の健康診断が理由で休校になっている事例が他府県ではあるのか、お伺いをします。
さて、学校の休業に関しては、道の学校管理規則の中でも厳密に規定をされております。しかし、現実には、道内の高等学校においては、教育課程編成の段階において、教員の健康診断のために臨時休業を入れている学校があるのです。
そこで伺いますが、この臨時休業が学校管理規則での臨時休業に該当するものなのかどうか、もし、そうなら、道教委は校長から臨時休業の報告は受けているのか、伺います。
私は、この問題は規則違反の可能性が非常に高いと考えておりますが、見解を伺います。
さて、私は、道教委や学校が教職員の健康診断受診に当たり学校を休業しないようにあらゆる努力をしたが、それでも無理であったというのなら理解をします。しかし、実態はそうではありません。多くの工夫をするべきところを一切していないのが問題だと言っているのです。
私は、このような一方的な教職員の都合による臨時休業は、学生の授業を受ける権利を奪うばかりか、道内の学生間において不平等な結果を招く行為であると考えております。
そこでお伺いしますが、健康診断を行った学校と、そうでない学校の授業時数に差は生じていないのか、学生に負担が生じていないのか。
また、バリウムを飲む必要のない40歳以下の先生及び全部の職員はどのような勤務状況になっているのか、お伺いします。
最後に、道教委は、この問題に関し、どのように考え、どのように対処していくのか、お伺いし、私の質問を終わります
知事高橋はるみ君
小野寺議員の質問にお答えをいたします。
最初に、旭川土木現業所職員の不祥事についてでありますが、昨日、上川支庁旭川土木現業所の一般職員が、道営住宅の修繕業務委託に係る偽計入札妨害の容疑で逮捕されたことは、極めて重大なことと受けとめており、私といたしましては、任命権者として、その責任を強く感じているところであります。
さきに函館水産試験場長が収賄容疑で逮捕されたばかりであり、公務員倫理の確立に向け、全庁を挙げて取り組んでいる中、こうした不祥事が続いたことに対し、道民の皆様方に大変申しわけなく思っているところであります。
今後、捜査の推移を見きわめるとともに、事実関係の把握に努め、必要な対応をしてまいりたいと考えております。
私といたしましては、幹部を初めとする職員の倫理の確立や、職員の、道民全体の奉仕者であるという意識を高めていくことが何よりも重要と考えており、職場研修や各種会議など、あらゆる機会を通じて綱紀粛正に取り組むとともに、このようなことが繰り返されることのないよう、全職員に対し、法令遵守の徹底を図ってまいりたいと考えております。
改めて、私自身が職員の先頭に立って、道政に対する道民の皆様方の信頼回復に全力を挙げて取り組んでまいりたいと考えております。
次に、行財政改革等に関し、まず、収支不足額の解消についてでありますが、このたびお示しをいたしました収支見通しにおきましては、歳入、歳出両面において、現時点で見込み得るさまざまな変動要因を加味するとともに、さまざまな諸対策を講じることを前提としても、平成26年度までの間はなお収支不足額の解消が図れないという、極めて厳しい見通しに置かれているところであります。
このような財政見通しも踏まえながら、毎年度の予算編成を通じて、その時々における諸情勢も踏まえ、収支不足額の解消を図るための最善の努力はもとより、それぞれの年度においても、予算の執行方法の見直しなども含めた諸対策を行いながら、最終的な収支不足額の解消に最大限努めていく考えであります。
次に、道債残高についてでありますが、道財政の構造的な収支不足の大きな要因となっている道債償還費の縮減は、持続可能な行財政構造を確立するための取り組むべき大きな課題の一つであると考えており、このたびお示しをした見直しの方向性においては、新たな収支対策を講じることで、平成26年度末の道債残高をおおむね5兆円程度とすることができるものと考えております。
地方債残高の適正水準につきましては、一概にお答えすることが難しいものとは考えておりますが、平成18年度決算における全国の都道府県の状況を見ますと、標準財政規模に対する地方債残高は、道が約4.3倍の5.5兆円となっているのに対し、全国平均は約3.2倍となっており、これを全国平均並みとした場合は、道債残高は4.1兆円程度と試算されるところであります。
いずれにいたしましても、持続可能な行財政構造を構築していくためには、道債の新規発行を可能な限り抑制し、道債残高の着実な縮減に努めていかなければならないものと考えております。
次に、建設業への影響についてでありますが、公共事業費などの投資的経費につきましては、財政負担が可能な範囲で、重点的、効率的に実施することといたしておりますが、このたびお示しをした新たな収支対策は、今後の収支見通しを踏まえた上で、平成20年度から23年度までの前半期の4年間の経費別の対策内容を取りまとめたところであり、赤字再建団体への転落を回避するためには、投資的経費についても、毎年度、計画的に縮減することといたしているところであります。
これら投資的経費につきましては、平成18年度以降、大幅な縮減を行ってきているところでありますが、今日の道債償還費の増嵩が道財政の収支不足の大きな要因となっていることを踏まえ、現状の収支見通しにおいては投資的経費の縮減は実施せざるを得ないものと考えております。
今後、道といたしましては、こうした大幅な事業費の削減によって、とりわけ、直接的に大きな影響を受ける道内建設業に対する振興策として、地方の建設業協会からの御意見も十分伺いながら、現在の北海道建設業振興アクションプログラムにかわる新たな建設業振興計画を策定し、建設業の体質強化やソフトランディング対策などの必要な施策に最大限取り組んでまいりたいと考えております。
次に、本道経済への影響についてでありますが、「新たな行財政改革の取組み」の見直しの方向性に基づく諸対策を実施することにより、道内経済や雇用、あるいは地域に及ぼす影響も大きいものと考えておりますが、北海道が将来に向けて希望を持ち続けられる地域であるためには、安定した財政構造の構築が不可欠であると考えております。
また、こうした取り組みと同時に、経済と地域の活力の維持向上を図り、道民の皆様方がそれぞれの地域で生き生きと安心して暮らしていける環境づくりが大切であります。
このようなことから、道といたしましては、地域経済の活性化に向けて、すべての産業を対象とする北海道経済活性化戦略ビジョンを策定したところであり、今後、地域の実情に即した戦略ビジョンの地域版を平成20年度中に策定するなどして、さまざまな施策の推進に努めてまいります。
また、今後の施策展開に当たっては、地域力の強化を各部共通の視点として、毎年度の予算編成で検討し、建設業を初めとした道内中小企業の活性化や、地域の基幹産業である1次産業の付加価値向上など、地域を元気にするきめ細やかな取り組みを加速してまいりたいと考えております。
次に、苦情審査委員制度に係る専門調査員の報酬に関してでありますが、専門調査員は、苦情審査委員の職務を補佐するため、北海道苦情審査委員に関する条例に基づき設置しているものであり、その報酬については、各種の審議会委員とは異なり、継続的な業務となることから、月額報酬により任用し、これまでの間、このような考え方により対処してきたものであります。
しかしながら、近年の苦情審査件数の減少に伴い、専門調査員の業務量等も変化してきている現状に照らし、その報酬についても見直すべき面があるものと受けとめており、今後、業務内容や勤務の状況を踏まえ、適切な報酬額や勤務形態について検討してまいる考えであります。
次に、専門調査員の採用に関してでありますが、道民の苦情の審査に当たっては、多岐にわたる法令や制度などの調査を行う必要があり、専門調査員は、このような苦情審査委員の職務を補佐するものとして、委員から適宜推薦をいただき採用するとともに、原則1年の任期を更新しながら、現状に至ってきたところであります。
しかしながら、議員が御指摘のような課題もあることから、今後においては、より適切な人材の確保と採用に当たっての透明性の向上が図られるよう、選考基準を明確化するなど、専門調査員の任用のあり方について検討してまいりたいと考えております。
次に、苦情審査委員制度についてでございますが、この制度は、行政と苦情申立人との間に立って、公平中立的な立場から事案を判断し、道民の権利利益の保護を図ることを目的とするものであり、行政不服審査制度など既存制度の補完的役割を担い、開かれた道政に寄与してきたものと評価をいたしております。
しかしながら、苦情申し立ての動向や道の厳しい財政状況の中、あらゆる経費について聖域なく見直しを図らなければならないことなどを踏まえ、今後においては苦情審査委員制度のあり方について改めて検討してまいります。
最後に、行財政改革に係る道の組織についてでありますが、行財政改革を着実に推進し、さらなる加速化を図るためには、これまでの御指摘も踏まえ、道政のすべての分野について抜本的に見直すとともに、政策の合理的な選択と質の向上を図りながら、限りある財源、人員等を効果的に活用していく仕組みづくりが求められているものと考えます。
そのため、道においては、行財政運営基本システムとしてのPDCAサイクルを導入することとしており、この中で、新たにフルコスト評価を実施し、この評価結果に基づき予算編成や組織編成を行うとともに、予算配分へのメリットシステムの導入など、個々の組織みずからが行財政改革を積極的に進める仕組みを検討いたしているところであります。
また、このシステムを実効あるものとし、行財政改革の効果を最大限に発揮するためには、行財政改革部門に組織や予算に関する一定の権限を付与することなどにより、経営の視点に立って行財政改革を一元的かつ強力に推進する体制の構築が必要であると認識いたしております。
私といたしましては、今後、議員からのただいまの御指摘も踏まえた上で、例えば、人事・予算担当職員の兼務体制など、行財政改革部門の職員配置や組織体制などの整備に向け、早急に検討を行い、聖域なき行財政改革を断行するための環境づくりを鋭意進めてまいる所存であります。
なお、職務がえ職員の勤務実態などについては、担当の部長が答弁をさせていただきます。
以上でございます。
総務部長宮地毅君
行財政改革等に関し、まず、職務がえ職員の勤務実態についてでありますが、守衛やボイラー業務などの技能労務業務につきましては、民間のノウハウや能力の活用を図る観点から、今年度から民間委託を導入し、これに伴い職務がえとなった多くの職員については、現在、事務職員として所定の研修を受けながら、一般行政職として新たな業務に従事しているところでございます。
こうした中で、警備業務につきましては、環境変化への対応に時間を要し、職務がえが困難な高齢職員を除き、職務がえを行ったところであります。
なお、職務がえを行った一部の職員につきましては、委託業者との契約や業務マニュアルの作成などの各種調整業務を処理する一方、委託業者との円滑な引き継ぎを確保するため、警備ローテーションの一部に組み込むこととしており、その他の技能労務職場においても、必要に応じ、警備業務と同様の取り扱いを行っているところであります。
次に、職務がえ職員の給与等についてでありますが、警備業務を担当する守衛から職務がえを行った一部の職員については、先ほども申し上げましたとおり、委託業者との契約・支払い事務や庁舎等の警備委託業務の管理及び指導監督に加え、庁内の共用施設使用の承認業務などの一般事務を行うとともに、委託業者との円滑な引き継ぎを確保するため、警備ローテーションに組み込んでいるところであり、給与につきましては、これまでと同様に行政職給料表が適用されているところでございます。
次に、職務がえに伴う経費についてでありますが、今回の職務がえに伴い、議員から御指摘のとおり、現時点では、民間移譲した場合の最大の効果が得られていない状況もあり、また、結果として、一部職員の給与がふえておりますが、一方で、運転業務は個々の職員で対応することにより廃止したほか、委託等が発生した業務につきましても、委託業者が行う部分と高齢職員等の直営で行う業務とを明確に区分するとともに、職務がえ職員の再配置により職員採用の抑制につながることなどから、基本的には負担増とならないものと考えているところでございます。
次に、技能労務業務の見直しについてでありますが、技能労務業務の民間委託や、それに伴う職員の配置転換につきましては、これまでの議会における議論などを踏まえるとともに、民間等との役割分担の明確化や民間との協働の推進という観点から、平成18年2月に技能労務業務の見直し方針を策定し、抜本的な見直しを行うこととしており、平成18年度におきましては、守衛などの庁舎管理業務や公用車運転などの執行体制の見直しを行ったところであります。
こうした委託化などに伴い職務がえを行った職員につきましては、他の事務職場に再配置し、職員の知識や技能の習熟度を高めるため、さまざまな研修を行いながら、現在、新たな業務に従事しており、こうした措置は、一部職員の給与が増額となるなど、直ちに縮減効果が出ないものの、直営から民間委託に変更することによるコスト減が将来的に生じることから、中長期的には一定の財政効果が見込まれるものと認識をしております。
今年度におきましても、引き続き、見直し方針に基づき、御指摘の行政改革の視点も十分踏まえながら、民間委託化及び業務廃止の徹底を図ってまいりたいと考えております。
次に、苦情審査委員など特別職非常勤職員の報酬についてでありますが、特別職非常勤職員の報酬につきましては、当初、人材確保の観点等を考慮し、縮減措置を講じていなかったところでありますが、道財政が極めて厳しい状況にありますことから、行政運営にかかわっている職責や道政への関与度などを踏まえ、行政委員会の非常勤委員に限り、平成19年4月から報酬額の10%の縮減措置を講じているところでございます。
この縮減措置につきましては、道財政運営の健全化のため、平成19年度までの措置として実施しておりますが、道財政につきましては、今後も多額の収支不足が見込まれており、あらゆる経費について聖域なく見直しを講じていかなければならない状況にありますことから、苦情審査委員などのその他の特別職非常勤職員も含め、来年度以降の報酬額の縮減措置等について、今後、関係する委員会等とも協議を行いながら、所要の検討を行ってまいりたいと考えております。
以上でございます。
教育長吉田洋一君
小野寺議員の御質問にお答えいたします。
教職員の健康診断に関しまして、まず、休業日としている学校についてでございますが、学校によりましては、健康診断実施の際、健診中は授業を組むことが困難なこと、始業時間を繰り下げると、生徒を登校させる公共交通手段がないこと、複数校の教職員を1カ所で実施する場合、移動に時間を要し、授業時間に戻れないことなどの理由から、校長において、その日を臨時休業日としている道立学校は122校あり、全道立学校の41.8%となっているところであります。
なお、他の都府県の状況について確認をいたしましたところ、教職員が交代で健診を受けるなどして、臨時休業日とはしていないとお聞きをしております。
次に、学校管理規則上の取り扱いについてでございますが、臨時休業につきましては、北海道立学校管理規則第27条において、「校長は、校務の運営上やむを得ないと認めるときは、臨時に授業を行わないことができる。」としており、健康診断日につきましても、校内体制や生徒の事情などを踏まえ、入学者選抜試験の日と同様、校長の判断により、臨時休業の取り扱いをしているものであります。
また、報告につきましても、入学者選抜試験の場合と同様、報告の必要はないものとして取り扱ってきたところでございますが、臨時休業とした場合には報告することとしている同規則第28条の趣旨を踏まえますと、必ずしも適切であるとは言えないと考えております。
今後、健康診断により臨時休業とした場合につきましては、速やかに報告をするよう指導してまいります。
次に、授業時数の確保などについてでございますが、健康診断日を休業日としている学校におきましては、必要な授業時数を確保するため、例えば、7時間授業の設定や始業式後の授業の実施、長期休業日との振りかえなどを行っておりますことから、生徒への影響も考えられるところであります。
なお、健康診断の日を臨時休業としている学校における教職員の勤務状況についてでございますが、健康診断終了後は、校外研修や出張、外勤、学校における授業準備を含む教材研究、校内での諸会議や研修などを行っている職員がおりますほか、年次有給休暇を取得した職員もいます。
最後に、今後の対応についてでございますが、道教委といたしましては、学校の状況によっては、やむを得ず休業日とする場合もあり得るものと考えておりますが、学校管理規則の趣旨を踏まえますとともに、生徒への影響なども十分考慮し、健康診断日につきましては、休業日としていない学校の取り組み例を参考に、各学校における工夫改善を促し、できるだけ休業日とすることを避けるよう、より慎重な対応について指導してまいりたいと考えております。
以上でございます。




