(続き)決算特別委員会
平成17年11月09日-03号-2
小野寺委員
工水について最後の質問でございます。
経営指針では平成24年度に黒字になると想定をしておりますが、多額の赤字を出している工業用水道では、今後取り組もうとする施策や組織改革において将来どのような展望を持っておられるのか、最後にお聞きをします。
梶本公営企業管理者
お答えをいたします。
工業用水道の将来展望についてのお尋ねでございます。
これまでお答えをしてまいりましたように、道におきましては、産業開発に伴う工水需要の要請にこたえまして、昭和42年に設置をいたしました室蘭地区の工業用水道事業を初めとして、現在、五つの事業を運営しているところでございます。
工業用水の供給といいますのは、地域における企業誘致や工業開発にとって不可欠な基盤整備事業でございます。また、地盤沈下の防止など国土保全にも大きな役割を果たす重要な事業であると認識をしておるところでございます。
しかしながら、近年、るる申し上げてまいりましたが、工業用水道事業を取り巻く経営環境は、産業構造や工水需要量の減少などの変化の中で大変厳しい状況に置かれているわけでございますけれども、工業用水道事業は、地域開発を図るための産業基盤として経済の発展に大きく寄与していることですとか、企業にとって不可欠な水を計画的・安定的に供給していく必要があるということから、今後とも、道営事業として、環境の変化に適切に対応していく必要があると考えてございます。
特に、苫東工水と石狩工水につきましては、需要量の伸び悩みなどによりまして、その健全化を図りませんと、工業用水道事業全体の円滑な運営に支障が生ずることから、これまで御答弁をさせていただきましたが、未稼働資産等を整理し、事業規模の適正化を図るために経営健全化計画を策定し、国の健全化対策の団体指定を平成15年1月に受けたところでございます。
ただ、これまで委員からるる御指摘をいただいたところでございます。これまでの取り組みが十分であったというふうには私も含めて認識はしてございません。今後、不断に、民間的な経営手法というものをどう取り入れるかということを研究し、組織の効率化あるいは新たな需要拡大などにつきまして一層の自助努力を重ねなければならないというふうに思っているところでございます。
そうした努力を重ねながら工水事業の円滑な運営に取り組みまして、その役割をしっかりと果たしてまいりたいと考えてございます。
小野寺委員
公営企業管理者の決意を聞きまして、若干ほっとしたところでございますが、今度は、企業局全体の全会計についての質問をさせていただきます。
全会計についての質問でございますが、公営企業経営指針におきまして、組織の見直し、コスト減等の取り組みがどのように行われてきたのか、お教え願います。
菅野総務課長
組織の見直し、コスト削減等についての御質問でございますけれども、北海道公営企業経営指針におきましては、電気事業や工業用水道事業を取り巻く厳しい経営環境を踏まえまして、より一層の経営の健全性を確保するため、組織の見直しを行う必要があるとしているところでございまして、企業局におきましては、平成15年7月に企業局組織検討委員会を設置いたしまして、柔軟性、機動性を備えた簡素で効率的な執行体制を整備するための検討を行ってきているところでございます。
これまでに、グループ制の導入あるいは管理事務所の統合などによる人件費の削減ですとか、事務的経費の節減などに努めているところでございまして、職員数の削減につきましては、今後、知事部局の職員数適正化計画における削減目標と同等の15%削減を努力目標として推進していくこととしているところでございます。
これまでの実績といたしましては、職員数につきましては、平成15年4月末現在の106名に対しまして、平成17年4月末現在では104名となっておりまして、2名の削減となっております。
また、営業費用につきましては、電気事業会計では、14年度決算額が32億1900万円に対しまして、16年度決算額が31億9500万円となっておりまして、2400万円の削減となっております。
また、工業用水道会計では、14年度決算額が19億4800万円に対しまして、16年度決算額では18億8900万円となっておりまして、5900万円の削減となっているところでございます。
以上でございます。
小野寺委員
その経営指針において、地域課題への取り組みということが重要視されているようでございます。新規事業による地域経済への寄与を挙げておられます。その中で、地域に密着した事業を展開し、雇用の創出を図るということが目的としてうたわれております。
2年たった現在で新たな事業が全く立ち上がっておらず、その予定もなく、雇用の創出はゼロであると、調べたらそういう結果が出ましたが、このことについてどのようにお考えか、お教え願います。
菅野総務課長
地域課題への取り組みについてでございますけれども、バイオマスなどの地域エネルギーを活用いたしました新規事業について調査研究を進めたところでございますけれども、技術的課題あるいは採算性などで難しい問題がございまして、結果的には事業展開には至っていないところでございます。
しかしながら、新エネルギーではございませんけれども、今後着工するシューパロ発電所建設等においては新たな雇用の創出もあるものというふうに考えているところでございます。
以上でございます。
小野寺委員
再質問をさせていただきます。
企業局の意味ということですが、新しい事業が創出できて、しかも、雇用が創出できるということは、多分、企業局の存在意義そのものであると思っておりますので、それができなかったということをどのようにお考えなのかという質問でございます。
菅野総務課長
地域課題への取り組みについてでございますけれども、委員が御指摘のとおり、企業局として新たな事業で雇用を創出していくということは重要なことであるというぐあいに認識しておりますが、ただいま御答弁を申し上げましたとおり、研究調査をいたしましたけれども、技術的課題ですとか採算性など難しい問題があって、結果として事業展開に至らなかったということにつきましては大変遺憾に存じているところでございまして、今後とも、技術革新あるいは採算性などの外部環境の推移を見ながら、なお努力してまいりたいというぐあいに考えております。
小野寺委員
経営指針には無理なことは書かない方がいいと私は思っております。経営指針にこれだけ書いているのですから、道の雇用創出プランと連動をしているものだと私は思っておりました。まさに企業局は環境のバイオの部分でこの雇用創出に関連をしていると思っておりましたが、実は何の関連性もないということも非常に驚きました。雇用を創出するとうたったのでしたら、本当に雇用を創出していただきたい、そう思うわけでございます。
次の質問に移ります。
経営指針の中で、例えば、職員の経営参加意識高揚のために、新規事業の開発や経営改善に対する職員の提案制度を導入するというふうに書いてございます。これにより、どのような事業がどれぐらい開発されたのか、経営改善の提案がどれぐらいあり、どの程度現実に導入されたか、具体的にお示しください。
また、民間企業の経営意識を体得するために、民間企業などと人事交流を実施し、職員のさらなるコスト意識の醸成に努めるとありますが、今まで企業局のどれぐらいの職員が民間企業に行き、何人の民間企業の社員が企業局に人事交流として来たのか、お伺いします。
菅野総務課長
職員の提案制度の導入等についてでございますが、職員の提案制度につきましては、制度としては現在整備されておりませんが、企業局といたしましては、日ごろから職員の意見を取り入れながら事業を進めることといたしておりまして、こうした中で、発電所等の放流水を有効活用するマイクロ水力発電導入についての意見ですとか、工業用水の配水池の落差を利用した発電システムについての意見などが発端となりまして、現在、これらについて調査研究を行っているところでございます。
また、民間企業の経営意識の体得につきましては、民間有識者を招聘いたしまして、年に数回、企業局セミナーを開催いたしまして、民間的経営手法導入についての知識を深めるための努力を行っているところでございますが、民間企業との人事交流につきましては、経営指針策定後は実施に至っていないところでございます。
以上でございます。
小野寺委員
職員の提案制度については制度として整備をしていないというのは、やっていないのと同じことでございます。
また、民間企業との人事交流についてはやっていないということで、これもやっていないということでございますが、一つ再質問をさせていただきます。
質問の中で、職員からの経営改善の提案があったのかという質問には答弁されておりませんので、再度質問をいたします。
菅野総務課長
経営改善の提案についてでございますけれども、ただいま申し上げましたように、制度として整備されておりませんことから、これがそうだと申し上げることはできませんけれども、日ごろから、企業局の経営のあり方につきましては、職員等の意見を十分聞きながらやっておりますことから、そういった中では職員の意見も生きてきているものというぐあいに考えているところでございます。
小野寺委員
やっていないということでございます。
経営指針が2年以上経過したにもかかわらず、このような状況と認識、スピード感覚で民間企業の経営を取り入れるなどということは言えないはずでございますが、見解をお伺いします。
中島企業局長
民間企業の手法の導入などについてでございますけれども、企業局が効率的な事業運営を図りまして、その役割を果たしていくためには、職員が常に費用対効果を意識しまして、時代の要請を踏まえ、さまざまな経営改善に取り組んでいくことが今後ますます重要になると私どもも考えています。
先ほどの職員の提案制度につきましては速やかに実施に向けて取り組んでまいりたいと考えておりますし、民間企業との人事交流につきましては、交流先のことなどもありまして、直ちに実施するということはなかなか難しい面もありますが、具体的な実現に向けて努力してまいりたいと考えております。
小野寺委員
次の質問に行きます。
公営企業の経営の総点検について、平成16年4月13日付で総務省から文書で通知がなされております。その進捗状況はどうか、達成状況はどうか。
もう一つお伺いしますが、地方公共団体の行革推進のために、企業局でも集中改革プラン等の作成や給与等の適正化に努めるようにとの要請が総務省から本年3月にあったところでございますが、その対応についてお伺いをいたします。
菅野総務課長
地方公営企業の経営の総点検等についてでございますけれども、総点検につきましては、総務省から示されましたチェックリストに基づきまして、該当する項目について点検を行いまして、項目で申し上げますと、民間的経営手法の導入といたしましては、本局の発電中央制御室の遠方監視業務の外部委託、また、効率的な経営の推進といたしましては、組織機構の見直しの継続的な実施や特殊勤務手当の見直しなどを行っているところでございます。
また、集中改革プランへの対応についてでございますけれども、総務省から、平成11年度から16年度までの経営改革の推進取り組み状況、定員の純減実績、経費節減等の財政効果につきまして、また、平成17年度から平成21年度末までの定員管理の数値目標等について提出を求められたところでございます。
経営改革の推進取り組み状況につきましては、組織体制の見直しの実施や定員の純減実績、外部委託の状況などにつきまして取りまとめましたほか、平成17年度から平成21年度末までの定員管理の数値目標につきましては、知事部局の職員数適正化計画におきます削減目標と同等の15%削減を努力目標とすること、また、知事部局と同様の給与の削減をすること、特殊勤務手当を廃止することなどについてまとめ、総務省に報告したところでございますが、これらについての具体的な取り組みは、道の行革大綱の工程表を作成する中で対応してまいりたいというように考えております。
以上でございます。
小野寺委員
次に、企業局の情報公開についてお伺いをいたします。
公営企業の経営指針の中に情報公開の重要性というものが書かれてありますが、なぜ情報公開が重要だと考えるのか、再度、企業局にお伺いをいたします。
菅野総務課長
情報公開についてでございますけれども、企業局の経営の一層の効率化ですとかサービスの向上を図るためには、道民の皆様方に、企業局の役割あるいは事業内容等について情報を提供し、事業に対する理解を深めていただきますとともに、これらに関するさまざまな御意見などもいただきますことは大変重要であるというように考えているところでございまして、今後とも可能な限り情報の発信に努力してまいる考えでございます。
以上でございます。
小野寺委員
それではお伺いをいたしますが、情報公開がそれだけ重要だということでございますが、電気事業、工業用水道事業において単年度ごとの努力目標数値を設定しておりません。単年度ごとの目標数値を設定しないのに本当に情報公開をする必要があるのか、同じ情報を10年間流し続けるということが本当に情報公開になるのか、見解をお伺いいたします。
中島企業局長
経営努力目標数値の情報公開についてでございますが、現在、各事業ごとに、経営指針の最終年度でございます平成24年度までの経営努力目標数値を設定して公表しているところでございます。
目標年度までに、本局体制の見直しですとか管理事務所の統合、アウトソーシングの拡大などについて予定しておりますけれども、実施年度にそれぞれ流動性があるということから、現在まで単年度ごとの目標数値については設定していなかったところでございますが、計画の着実な推進を図るため、委員の御指摘も踏まえまして、単年度ごとの目標設定を行いまして、それを公表するとともに、進捗状況についてもあわせて情報公開に努めてまいりたいと考えております。
小野寺委員
初めて、単年度ごとの目標を設定していただくという答弁をいただきましたので、これ以上質問はいたしませんが、ぜひよろしくお願いをしたいと思います。
次に、経営指針の経営努力目標についてでありますが、工業用水道における目標は、平成24年度に黒字になるということでございます。社会状況の変化等を見きわめて修正する必要があるかどうか、お伺いをいたします。
また、電気事業においては、人件費や組織機構の見直しによって、削減対象経費を1億5000万円、12%削減するというものでございますが、工業用水道事業の24年度までのシミュレーションにおいては、人件費は10年間で5%のカットにとどまっております。
工業用水道と電気事業の二つの会計において整合性がとれていない、この原因に関して企業局の見解をお伺いします。
中島企業局長
目標数値の考え方についてでございますが、工水事業につきましては、国の経営健全化対策に基づき策定した経営健全化計画によりまして、平成17年度に未稼働資産などの整理を行い、国及び一般会計からの支援を受けながら一層の需要開拓や経営の合理化を進め、経営指針の最終年度である平成24年度を目途に、会計全体としての黒字への転換を目指しているところでございます。
国におきましては、先ほども御答弁申し上げましたが、15年8月の台風10号によりまして、平成11年12月に策定された沙流川水系河川整備基本方針の計画規模を上回る洪水が発生したことから、この基本方針などの改定作業が現在進められております。
完成したダムの工業用水から治水への転換につきましては、全国的にも先例がなく、国との協議が長期化しておりますけれども、この基本方針などの改定を踏まえまして、既に保有しているダム使用権を買い取っていただけるよう、国と鋭意協議を行っており、これらの結果をもとに未稼働資産などの整理を行うこととしております。
平成17年度に行うこととしておりました未稼働資産などの整理につきましては、18年度に行うことができるよう、関係部と連携して取り組みを進めているところでございます。
このように、現在、経営努力目標設定時の前提条件に変化が生じているため、諸課題の解決にあわせまして、今後、経営健全化計画の変更を行うこととしておりまして、これに伴い、経営努力目標の目標年度の修正も検討してまいりたいと考えております。
また、電気事業と工業用水道事業の人件費の削減についてでございますけれども、電気事業につきましては、本局の中央制御室の運転監視業務の外部委託、発電管理事務所の統合などが予定されており、人員削減による経費削減効果が見込まれる一方、工水事業におきましては、管理事務所の統合が困難であり、電気事業と同様の組織の改編を行うことは事実上難しい状況でございますため、両者で数値に差が生じることはやむを得ないものではないかと考えております。
小野寺委員
質問の冒頭にも言いましたが、電気事業会計と工水事業会計、それぞれ調べさせていただきましたが、実に経営感覚の差があるということで、企業局としてもしっかりと両方の会計を見ていただきたい、そう思っておるところでございます。
次に、事業の民間譲渡についてお伺いをいたします。
電気事業は民間に売ることはできないのでしょうか。今までそのような調査を行ったことがあるのか、また、工業用水道事業は企業局でなければできないのか、あわせて、公営企業懇話会の位置づけもお伺いをいたします。
中島企業局長
電気事業の民間譲渡についてでございますが、これまでに、福島県、和歌山県など、県営電気事業を東北電力の子会社ですとか関西電力に売却した事例について私どもは調査してまいりました。
道営電気事業におきましても、今後、官民の役割分担の観点に立った事業の検討を行うこととしておりますけれども、その中で民間移譲についても議論を深めてまいりたいと考えております。
工水事業は、地域開発を図るための産業基盤施設として経済の発展に大きく寄与していることに加えまして、施設整備に当たって多額の先行投資を要することや、企業にとって不可欠な水を計画的・安定的に供給していく必要があること、さらには、国からの補助金交付や税制上の優位性などから、今後とも企業局が実施していく必要があるものと認識してございます。
また、公営企業懇話会についてですけれども、この公営企業懇話会は、公営企業の果たすべき役割やサービスの向上などにつきまして民間有識者と意見交換を行うことを目的としまして、平成11年に設置されたものでございます。
小野寺委員
次に、行財政改革と財政立て直しプランを踏まえて、企業局としては局の今後をどのように考えているのか、お教えください。
梶本公営企業管理者
企業局の今後についてでございます。
厳しい道財政の状況の中で、企業局といたしましても、経費の削減や効率的な事業運営、工業用水道事業における経営健全化計画の着実な推進など、一層の努力を重ねる必要があるというふうに考えておりますとともに、今後、官民の役割分担の観点に立ちまして、民間移譲も視野に入れた電気事業のあり方なども含め、道の組織全体の中における企業局のあり方について検討していく必要があると考えているところでございます。
小野寺委員
初めて、民間移譲も視野に入れたという答弁を管理者からいただきました。
最後の質問をさせていただきます。
今後の企業局はどうあるべきか、企業局自体の存続を含めた抜本的な議論や考察が必要であると考えております。他府県では既に行われている電気事業等の切り離しなど、実際の動きが本当に加速をしております。議論をしていない状況にある北海道においては、さらにこの議論を深める必要があると思います。有識者も交えた委員会等の設置を考えておられるのか、今後どのようにこの問題について議論を深めていくのか、お伺いをして、私の質問を終わります。




