第3回予算特別委員会

平成20年10月01日

小野寺委員

 それでは、通告に従いまして、質問をしてまいります。
 
私は、農政部に対し、農業開発公社の諸問題について、一昨日の予算特別委員会分科会で質問をいたしましたが、部には、全くと言っていいほど、当事者意識がございませんでした。
 
もし、北海道農業開発公社が株式会社であるならば、公社が、100億円以上もの内部留保はみずからの事業で積み立てていったと言っているのですから、それ相当額の法人税を払っていたはずで、私が文句を言う筋合いのものではないと思っております。
 
しかし、公社が民法上の財団法人であり、道民の利益のために存在し、公共事業を実施するため、法人税などの税制の優遇を受ける公益法人であるからこそ、道議会議員として監視の目を光らせているわけであります。
 
私は、農業開発公社の不透明な会計や、110億円にも上る公社内の資金のすべてが1年定期であるという資金運用のいいかげんさなど、多くの問題を長年放置してきた所管部としての農政部の責任は重大だと考えております。
 
そこで、以下、お伺いをしてまいります。
 
まず、現在、農業開発公社が抱える、80億円を超える多額の内部留保金について知事はどのように認識しているのか、伺います。
 
また、農業開発公社のみならず、例えば、農業企業化研究所やジェネティクス北海道など、総じて農業関係の公益法人に多額の内部留保が存在をしております。これらは、確かに農業者の利益になっていたものと思いますが、一方で、団体の巨額な内部留保は、本来、農業者へ使うべきお金であったかもしれないのです。
 
そこで、農業関係団体に多額の内部留保があることに対しての知事の認識をお伺いいたします。

高橋知事

 農業開発公社における内部留保についての御質問でございますが、農業開発公社の内部留保につきましては、国の、公益法人の設立許可及び指導監督基準の運用方針に定める内部留保の基準に当てはめてみますと、29.75%となっておりまして、30%の基準の範囲内であるところではございますが、他の公益法人の内部留保額との比較で見ますと、御指摘のとおり、多額であると認識をいたしております。
 
また、その他の農業関係団体の内部留保についてでございますが、御指摘を受けましたジェネティクス北海道に約15億円、北海道酪農検定検査協会に約2億円の内部留保が生じておりますが、これらの団体は、家畜に係る販売や検査などの事業を実施しており、事業規模が他の公益法人に比較して大きいことから、内部留保の額も多額になっているものと考えているところであります。
 
いずれにいたしましても、今後、関与団体点検評価におきまして、内部資産の実態をさらに精査した上で、適切な内部留保水準の達成に向け、団体を指導してまいる考えであります。
 
以上であります。

小野寺委員

 次に、道の関与団体の内部留保などの資産についてお伺いをします。
 
道は、現在、その総点検をしておりますが、農業開発公社のような多額の内部留保や、発生原因の不明な内部留保が生じている事例はあったのか、お伺いをします。
 
また、関与団体の内部留保金については、引き揚げや他の補助金の縮減などを検討するとされておりますが、具体的にいつまでに検討しようとしているのか、伺います。
 
さらに、その検討が各部任せでは、財政再建や道民の期待する検討結果にはなりません。所管の農政部の職員ですら、公益法人である農業開発公社の会計を理解することは困難であるということを認めております。所管部に、関与団体の内部留保や出捐金の引き揚げについて検討する能力がないことは明らかであります。
 
私は、専門の検討チームを設置し、厳格に検討を行うべきと考えておりますが、あわせて知事の見解をお伺いいたします。

高橋知事

 関与団体における内部留保の状況及び今後の対応についてでございますが、平成20年3月現在では、18の団体が、国の、公益法人の設立許可及び指導監督基準の運用方針に定める内部留保の基準を上回っているところであり、また、24の団体が、1億円以上の内部留保を保有しているところであります。
 
これらの内部留保の発生要因などにつきましては、本年度の関与団体点検評価の中で、現在、各団体の決算や事業実施状況などを精査しているところでございます。
 
今後、検討チームを設置するなどし、内部留保の基準を上回っている団体や、多額の内部留保を保有している団体について重点的にチェックし、公益法人改革に伴う新法人への移行の動向も踏まえて、できる限り早期に対応策を取りまとめてまいりたいと考えております。
 
以上であります。

小野寺委員

 次に、農業開発公社の基金についてお伺いをします。
 
先ほど紹介をしたように、公社には110億円を超える預貯金資産がございます。このうち、財産管理されている道からの出捐金は、基本財産への出捐金を含めて、約17億円になると思います。
 
法的には、出資による権利ではないものの、道の財務規則でも、明確に、財産として管理することになっており、道民のためにも、知事として簡単にこの財産を放棄はできないはずでございます。
 
また、道の出捐が、現金、非現金にかかわらず、公社では預貯金として基金を管理しているはずでございます。
 
北海道は、公社の設立時に、出捐金とは別に、3370台にも上る農業機械を無償で譲与しているのです。3370台は、現在の価値に換算すると幾らになるのかは見当もつきませんし、この機械を使って利益を上げてきたのに、出捐金を一切返さないということに道民は納得するでしょうか。
 
そう考えると、道民感情を考慮し、せめて、公社に出捐した17億円については、道はその全額の引き揚げを主張すべきであると考えますが、知事の見解を伺います。

高橋知事

 農業開発公社からの出捐金の引き揚げについての御質問でございますが、農業開発公社に対する約17億円の出捐金につきましては、基本財産に1億円、農地保有合理化事業の基金に6億円、建設機械等の整備のための基金に約10億円となっているところでございます。
 
特に、公社の基本財産や基金につきましては、必要性や活用状況、さらにはその水準について点検を行い、役割を終えている、あるいは効果を発揮していないと認められる場合にあっては返戻を求めるなど、道の出捐額である約17億円を含む資産全般について点検する中で、その対応を検討してまいる考えであります。
 
以上であります。

小野寺委員

 次に、関与団体の運営のチェック機能について伺います。
 
前副知事による、農業開発公社の理事長報酬引き上げ発言は、皮肉にも、道の再就職取扱要綱の不備をさらけ出す結果になりました。
 
また、議会議論により、農政部が農業開発公社の巨額の内部留保の発生原因を特定できないという、運営指導の問題も明らかになりました。
 
さらに、公社が発注をしている公共工事の不透明さや、道の指導のいいかげんさなど、農業開発公社を舞台に、関与団体を取り巻くさまざまな問題が一つずつ明らかになってきております。
 
私は、これらの問題が起きるのは、関与団体に天下った職員は現役の道職員の先輩であり、この先輩後輩の関係が、関与団体指導方針や再就職取扱要綱を有名無実なものにしているからだと考えております。
 
であるならば、道議会でどんなに議論をしようが、のど元過ぎれば何とやらで、結局はまた同じようなことをずっと繰り返し続ける可能性があるということではないでしょうか。
 
知事は、今こそ、道民の目線に立って、英断を持って、道の関与団体や道が所管する公益法人の運営適正化指導に当たっていただきたいと思うのであります。どのように取り組むお考えか、知事の決意を伺います。

高橋知事

 関与団体などの運営チェック機能についての御質問でございますが、関与団体や公益法人は、その社会的責任にかんがみ、適切な業務遂行が確保されなければならないと考えております。
 
このような状況の中で、農業開発公社を初めとした道の関与団体や公益法人の役員報酬、運営の問題が数々指摘されているところであります。
 
一方、本年12月に施行されます新たな公益法人制度においては、公益認定を受けた法人については、道として、北海道公益認定等審議会のもとで指導監督を行っていく必要があるところであります。
 
このため、こういった問題に対応するとともに、公益法人などについて総合的に指導監督を行うよう、各部において行っている指導監督の集約化について検討してまいらなければならないと考えております。
 
いずれにいたしましても、道の関与団体にかかわって、さまざまな問題が指摘されたことは、私といたしましても重く受けとめなければならないと考えているところでございます。
 
こういった団体の運営に関して、道民の皆様方の疑念や不信を招くことのないよう、改革に取り組んでまいる所存であります。
 
以上であります。

小野寺委員

 最後の質問でございます。
 
公社発注の公共工事について伺います。
 
この点についても私は質問をしたのですが、部には、当事者意識が全くございませんでした。多くのマスコミで報道されましたが、平均落札率の高さに関しましても、道と公社がその話し合いをしたことがないとのことでございました。
 
また、公社においては、今なお、1億円までの公共工事のほとんどが指名競争入札で行われております。その業者の指名に当たっては、第三者によるチェック機能もない密室で行われ続けていることも判明をしました。その点に関して、農政部は何ら指導してこなかったこともさらに明らかになっております。
 
公社に対して、第三者によるチェック機能がなかったことも重大だと思うのですが、せめて、最低でも農政部がその役割を果たすべきところを、部はそれすらも果たしてこなかったということに私は愕然といたしたわけでございます。
 
また、公社の発注工事に関しても、多くの道民が疑念を抱くような事例を多数確認いたしました。現在においても、公社の公共工事の発注基準は、道の基準とは大きく乖離をしております。
 
公社と資材業者が深くつながっているとの疑念を持たざるを得ない事例もありました。
 
公社の検定が終わり、受け渡しを終えた施設に関しても、性能保証という理由で、3000万円を超す費用を施工業者に新たに負担させ、施設をつくらせている事例も複数あることを確認しております。
 
道の指定業者でもなく、ランクすら持っていない道外業者に、公社が独断で工事を発注しているという事例もありました。
 
まだ疑念を持ってしまうような事例が多数あるのですが、農政部は、これらの事実を知っていたにもかかわらず、何一つ調査もせずにいたことも、さきの予算特別委員会分科会で明らかになっております。
 
今後も、農政部は、農業開発公社に公共工事の発注権限を与え続けたいのでしょうが、私は、もうそれは無理な話であると感じております。それは、農政部に公社を監督する能力がないと感じたからでございます。
 
農政部と農業開発公社は、しょせん同じ穴のムジナであり、今後においても、農政部は所管部としてその役割を何ら果たさないであろうというのは、公社が設立されてからの過去の38年間の経緯を見ても明らかなのであります。
 
また、所管部が何らチェックをせずに、一団体に、公共工事の発注権限、しかも、指名競争入札で入札を行うという強大な権限を与え続けることは、結果として、非常に不透明かつ危険な公共工事を発注し続けてしまうことになるのだということを道はしっかりと認識し、反省をしなければなりません。
 
私は、農業開発公社に公共工事の発注権限を与えることに、ほとんどの道民は賛同をしないと思います。そもそも、公社にはその権利がないのだと断言をいたします。
 
農政部も公社も、最後の最後まで、私に対し、必要以上の抵抗を続けました。ですので、私は、この問題に対し、農政部は正しい判断ができないと考え、知事総括質疑に上げさせていただきました。
 
私は、予算特別委員会分科会において、農政部に対し、公社が北海道にかわって公共工事を発注しなければならない特段の理由がないことを確認しております。
 
また、公社が発注する公共工事を道が発注することになっても、特段、困るという事例が起こらないことも確認済みでございます。
 
そこで、知事に最後に端的にお伺いをします。
 
知事は、このまま、北海道農業開発公社に、道からでも発注できる公共工事の発注権限を与え続けることをよしとしますでしょうか。
 
今後、公社が公共工事を発注し続けることに関し、しっかりと検証、検討していく必要があると思いますが、知事の見解を伺います。

高橋知事

 公社の公共工事の発注などについてでありますが、農業開発公社における入札、発注に関しましては、これまで改革の取り組みがおくれ、委員からは、透明性についても疑問があるといった厳しい御指摘をいただいているところであります。
 
分科会での議論については、私も、詳細に農政部から報告を受けているところであります。
 
この間、公社を指導する立場の農政部の対応につきましても不十分な面があったものと考えておりまして、今後におきましては、公社の入札制度に、第三者によるチェック機能を導入するなど、道としてしっかりと指導していかなければならないと思っているところでございます。
 
今後におきましては、公社の公共事業の発注に向けては、生産者の方々や関係機関・団体などの御意見を幅広くお伺いしながら、道や公社など事業主体のあり方や、効率的、効果的な事業の推進について検討を深めてまいりたいと考えております。
 
以上であります。

小野寺委員

 終わります。