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平成22年度 食と観光対策特別委員会

平成22年度 食と観光対策特別委員会 開催状況(経済部観光局)
開催年月日 平成22年12月8日
質 問 者 自民党・道民会議 小野寺 秀委員
答 弁 者 経済部観光振興監、観光局長、観光局参事(田尻)

一 ゆとりツーリズムについて

(一)日本旅行からの報告について

小野寺委員

 前回の委員会で、ゆとりツーリズムについて質問をさせていただきましたが、引き続き質問をさせていただきます。

 前回の委員会の答弁では、まだ、日本旅行から機構に対して、正式な報告がないという事でございましたが、その後、どうなったのかお教えください。
田尻参事
 日本旅行からの報告についてでございますが、11月30日に観光機構に対しまして、ゆとりツーリズム商品造成支援事業に係る実績報告があり、更に12月6日には、ツアー募集等について具体的内容や同社の対応の経過などについて報告があったところでございます。

 これらの報告によりますと、当初提案のあったモニターツアーとアンケート調査、また、そのアンケート結果を踏まえたゆとりツアーの専用商品の造成につきましては、いずれも未実施であったとの内容になっております。

 また、日本旅行では、社長名の文書をもちまして、これら一連の経過について、お詫びの意とともに助成金を返還したい旨を機構に申し出ているところでございます。

(二)日本旅行からの申出について

小野寺委員

 ツアー募集を行っていないとのことでございますが、具体的にはどのような理由で募集を行わなかったのか、事業に則して説明をいただきたいと思います。また、日本旅行が助成金の返還を申し出ているという報告もございましたが、単に、当初予定していた商品の造成ができなかったことから、ただ返還をすればいいと言う、私は話ではないと思いますが、どのようにお考えですか。虚偽の報告をしたという事実もありますが、その点についてペナルティはどうするのか、合わせてお聞かせください。
観光局長
 日本旅行からの事業実施状況などについてでございますが、日本旅行におきましては、当初提案したモニターツアーを募集したところ、4つのコースとも申込が最少催行人員に達しなかったため、実施できず、申込者は自社の別のツアーに振り替えて、旅行したとのことでございます。また、一般商品としてのゆとりツアーの募集につきましても、専用商品として造成・販売するというものではなくて、自社の既存商品のオプションとして、ゆとりツアーのメニューを組み込み、これらのオプションを購入した人数を送客実績としていたところでございます。

 このため、当事業の趣旨でございます、ゆとりツーリズムの具体的商品展開といった面で、助成目的に沿った成果を出すことができなかったとして、助成金の返還を申し出ているものでございます。

 また、委員ご指摘の調査過程で事実と異なった報告があったという点につきましては、今後、観光機構とも協議し、必要な対応策について検討してまいりたいと考えております。

小野寺委員

 いま答弁がありましたが、私はこれはいい訳だというふうに思っておりまして、モニターツアーのひとつは実施すらされていなかったにもかかわらず、人が集まらなかったと言うのもおかしな話だと思います。

 また助成目的に沿った結果を出すことができなかったということで、助成金の返還を申し出ているということでございますが、助成目的の事業そのものをやらなかったということで、これは非常に問題だと思っております。

(三)観光機構からの報告について

小野寺委員

 次に質問に入りますが、商品造成支援事業に対して、道は、一連の経過について、観光振興機構から中間報告を受けたと聞いておりますが、どのような内容なのか。また、道は、それをどのように受け止めているのかお教えください。
観光局長
 観光機構からの報告についてでございますが、機構では、11月17日に内部に調査委員会を設置し、日本旅行における企画提案の内容とその実施状況及びこの間の機構の対応状況について調査をしてきており、12月6日の日本旅行からの報告を踏まえて、同日、道に対して、中間報告があったところでございます。

 その内容といたしましては、モニターツアーの実施状況やゆとりツアー専用商品の造成・販売などの状況につきまして、機構において必要な確認がなされておらず、結果として、日本旅行が独自の判断で当初提案内容を変更したことを機構として把握できずに経過したことは、機構の事業管理のあり方についても改善を要する点があるとしているところでございます。

 道といたしましては、ウェブでの商品造成・販売は、機構が取扱う初めての事例でございまして、不慣れな面があったとの事情を考慮をいたしましても、機構の対応が通常行うべき管理を疎かにしたという点で不十分であったことは否めず、大変遺憾に感じているところでございます。

(四)観光機構の総括について

小野寺委員

 次の質問ですけれども、商品造成支援事業について、機構は、どのように総括するつもりで、道はそれについてどう考えているのか、今後の対応を併せてお聞かせください。
観光局長
 商品造成支援事業の総括などについてでございますが、観光機構からは、日本旅行に対する支援事業の調査につきまして、先ほどお答え申し上げたとおり、12月6日に中間報告があったところでございますが、今後さらに助成金の取扱いを含めた日本旅行への対応方針や、機構自らの改善方策などについて検討を加え、道に対して最終報告を提出する予定となっており、道といたしましても、それらの報告をもとに、今後の対応を検討してまいりたいと考えているところでございます。

(五)観光機構の内部管理について

小野寺委員

 ただ、これですね、機構側にも非常に問題があったと思っています。全くチェック機能が果たされていなかったということで、機構のチェックが私はあまりにも杜撰であると指摘せざるを得ませんが、どこに原因があるとお考えでしょうか、お教えください。
田尻参事
 観光機構の事業管理などについてでございますが、この度の一連の経過や機構からの中間報告などから機構において、必要な事業執行状況の把握がなされていなかったことや、成果品及び支出関係の書類など、事業管理に必要な書類の保管に不備があったことなど、機構といたしまして、事務管理体制や内部チェック体制が不十分であったことが原因の一つであると認識をしております。

小野寺委員

 これは内部チェック体制が不十分という問題なのでしょうか。というのは、日本旅行なんですけれども、プロポーザルではですね、商品をホームページ上で売るというような説明をしていますが、そのホームページすらない、実際にゆとりツーリズムのツアーすら売っていない、ということをチェックできない、ということが、私はにわかに信じられないですけれもど、次の質問に移ります。

(六)観光機構に対する適正な事業執行の確保について

小野寺委員

 道は機構に対して、機構内部の体制をどのように整備し、補助金事業や負担金事業に関する適正な執行をどうやって確保していくおつもりなのかお聞かせください。
観光局長
 適正な事業執行の確保についてでございますが、観光機構の内部管理体制に係る改善策につきましては、機構からの最終報告を待って具体的に検討することとしたいと考えているところでございますが、道といたしましては、現時点で着手できることといたしまして、機構が作成管理する帳票や各種資料などについて、道の財務規則などを参考に、作成手順や保存基準など統一的なマニュアルを早期に制定いたしますこととか、道として機構に対して、適宜、進行管理状況の説明や資料等の提出を求めることができるよう協定書の整備を図ることなどにつきまして、機構と協議に入りたいと考えております。

小野寺委員

 5億円以上のお金を毎年機構に出しているわけですけれども、今の段階で初めてこのようなことに着手をするということも非常に問題だと思っておりますので、これは指摘をさせていただきます。

(七)観光機構への調査について

小野寺委員

 今回、この経過で分かったとおり、機構の杜撰な管理運営の実態が明らかになっております。

 このような実態が明らかになった以上ですね、私は今回のゆとりツーリズム事業だけではなく、他の事業においても、何らかの問題があると考えざるを得ません。そこで、機構が設立以来これまでの実施してきた事業について、道費が入っている事業は全てさかのぼって調査をする必要があると思いますが見解をお伺いします。
経済部観光振興監
 観光機構の実施事業に係る調査についてでございますが、機構は、民間組織としての専門性と機動性を生かして、マーケティングやプロモーションなどの事業執行に当たるとともに、公益法人としての適正な財務管理や事業管理を行うことが求められておりますことから、道といたしましては、今回の事案を契機といたしまして機構の事業執行に係る問題点を明らかにし、不十分な点につきましては、改善を図る必要があると考えているところでございます。

 このことから、ゆとりツーリズム魅力増進事業の他にも、機構設立以降の平成20年度及び21年度におきます道の補助金や負担金による事業につきまして、対象事業の優先度を考慮した上で、その実施状況の確認調査を段階的に実施し、機構の事業執行について幅広く点検することにより、適切な改善策の実施につなげてまいる考えであります。

平成22年度 食と観光対策特別委員会(PDFファイル)