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中国の免許で北海道をドライブ??(後)

2010 年 10 月 11 日(月)23:59 | 日記 | 16 Comments |

・・・・・ 昨日からの続き ・・・・・

 さて、僕がこの北海道観光インバウンド特区に対して“どのような懸念”を抱くかですが、報道では・・・『政府が創設を目指す“総合特区制度”で中国の運転免許証の使用を認めたり、ホテル従業員として働きやすいよう外国人の就労規制を緩和する』・・・との記述がありましたので、この部分の懸念を挙げてみます。

まず『中国の運転免許を認める』という点ですが・・・
・中国と日本の交通法規は一緒なのか。
・運転マナーや習慣に違いは無いのか。
・事故やトラブルは増えないか。
・事故を起こし賠償できるのか。
・諜報員(スパイ)天国にならないか。
・反対する自治体がいた場合はどうなるのか。

次に『就労規制の緩和』の部分についてですが・・・
・突然失踪の可能性は考慮しているのか。
・中国人より道民(日本人)の就労を増やすべきではないか。
・犯罪等が増加する可能性はないのか。
・これほどまで、中国だけに恩恵を与えて良いのか。
・中国だけに依存をする観光のリスクを考慮しているのか。

等々・・・、まだまだ挙げたらキリが無い程、色々な懸念があるはずです。

 現在、中国の企業や富裕層は北海道の不動産を買い漁っています。あくまでも仮定の話ですが、もしそれらの中国企業や富裕層が経営不振の温泉旅館を次々に買収し、さらに地元でツアー客を受け入れる会社を作り、色々な土産物店を作り・・・、そしてこれらの場所で働く従業員の全てが中国人だったとしたら・・・。これで、本当に北海道の景気は良くなり、道民の生活は向上するのでしょうか。北海道は更に住みやすい素敵な地域になっていくのでしょうか。そして、これが“北海道観光振興機構”が思い描いている理想の北海道観光の姿はなのでしょうか。

 さらに、記事の中に“総合特区制度”の記述がありますが、これも僕にとって意味不明な制度なのです。今年の6月に閣議決定された「新成長戦略~『元気な日本』復活のシナリオ~」に基づいて行われる新しい特区制度のようなのですが、そもそもこの制度自体が僕には良く解らなことが沢山あるのです。

 例えば、北海道は道州制の先行実施地域として「道州制特区」を推し進めて来ましたが、今後は北海道に2つの特区制度が存在することになるのでしょうか。政府はどうやって2つの特区の整合性を図っていくのでしょう。また、これで本当に“道州制”や“地方分権”が加速するのでしょうか。そして“北海道観光インバウンド特区”を、“道州制特区”ではなく“総合特区制度”として申請しようとするのかも、僕には全く理解できないのです。

 さて、僕は「観光は儲かりさえすれば良いのだ」と言わんばかりの無茶な特区申請をする「(社)北海道観光振興機構」の良識を疑いますし、その構想を黙認し続けてきた北海道にもがっかりしました。
 
 そもそも、「北海道観光インバウンド特区」のような全道にまたがる大掛かりな特区申請を“北海道”という自治体ではなく無く“単なる公益法人”が行えること自体がおかしいのですが、北海道観光振興機構は「この特区申請は道内全ての自治体や団体が応援をしてくれる」と考えているのでしょうか。また、このような特区申請を行えば多くの批判を受けることになると思うのですが、このことを全く想定していなかったのでしょうか。もし“北海道観光振興機構”がその程度の団体なのであれば「素晴らしい北海道の観光戦略」などは作れるはずもなく、北海道は“この団体への補助金のあり方”を再考しなければなりません。

 いずれにしても、僕はこの件に関し道から詳しく事情を聞かなければならないようですね。

【追伸】
僕はこの「北海道観光インバウンド特区」について、北海道側から詳しい説明を受けていないことを確認しました。
(10月12日10時29分 追記)